本記事ではアガベのLEDを使った室内管理をより楽にする方法について解説します。
楽というと漠然としていますが、ここでいう楽とはなるべく手を加えない、つまり放置気味で管理するということです。
もちろん最初のライトの設置段階や、株の状態により手を加えるべき時、またボール状に仕立てたいなどの場合は別の話です。
なぜこんなことをお話しするのかというと、LED管理の場合、かえって何もしないくらいの方がアガベの調子が良いかもと思ったからです。
そこで今回はそう思う理由と、極限に楽にしていく方法について個人的な考えをお話しさせていただきたいと思います。
まず室内管理のメリットを知ることでなぜ放置気味の方が良いのかぼくが思う理由が分かると思いますのでお話しし、そしてその後に今回の本題である管理を極限に楽にしていく方法についてお話しします。
今回の内容はあくまでぼくがLED管理を続けてきた中で思ったこと、そしてお話しする方法については当たり前と言えば当たり前という内容ですので、参考程度にお読みいただければ幸いです。
また基本的な内容になりますので、管理に慣れている方向けというよりは、これから室内管理を始めてみたいと思っている方、始めたばかりという方向けの内容かなと思います。
アガベの室内(LED)管理のメリット
LED管理のメリットは「安定した環境で育てられること」だと私は思います。
一定の光、一定の温度、一定の水、そして風と室内であればある程度コントロールできます。
そのため、わざわざ安定した環境で育っているアガベに手を加えてストレスを与えるよりも、放置気味の方がかえって良いのではないかと最近思い始めました。
屋外管理の場合は、ご存知の通り気温や天候の変化、また台風や雪など様々な影響がありその都度植物の状態を見極め管理する必要があります。
今年は特に暑さが異常で危険だと話題になっていますが、室内であればあまり関係のないことです。
環境の変化がないということは管理においても何か特別なことをする必要がないということです。
むしろあれこれと手を加えるよりも何もせずにじっくりと育ててあげた方が植物もストレスがなく健康的に育つと思います。
実際ぼくはLED管理を長いこと続けていますが、極端に言えば日ごろの管理と言えば水やり程度ですが、それだけでもいずれの株も元気に生長しています。
加えてアガベの場合そう頻繁に水やりをする必要もありませんし、一定の環境下で管理しているということもあり、ある程度水やりのペースも決まってくるので管理は非常に楽です。
このような管理を1年以上続けていますが特に大きな問題が起きたことはありません。
むしろライトを近づけて葉を焼いてしまった、水を与えすぎて徒長してしまったなど手を加えた方が失敗が出てくるような気がします。
管理を極限に楽にしていく方法
ここまで放置気味の方が良いかもという話をしてきましたが、最初からこのような環境になったわけではありません。
ライトの当たり方や角度、水やりの頻度、風の当て方などいろいろ試した上で徐々にこの環境になっていきました。
もちろんまだこの環境が完璧だとは思いませんし、これからさらに改善していくべきことはあります。
植物栽培自体これをやれば大丈夫という正解はありませんが、LED管理は特に前例が少なく自分自身でいろいろ試していくしかありません。
ただ、ある程度室内で健康的に管理するためにやるべきことがいくつか見えてきましたので、それを共有したいと思います。
やることはこちらの3つです。
使う鉢を統一する
ライトを統一する
ライトの当て方を統一する
ぼく自身この3つを整えることで失敗が減り、管理がグッと楽になりました。
内容としては当たり前のすぎることかもしれませんが、室内管理の一定の環境で育てらるというメリットを最大限活かすための大前提の条件として必要なことかなと思いますのでそれぞれお話しさせていただきます。
使う鉢を統一する
まず一つ目にやることは同じ種類の鉢を統一して使用することです。
同じ鉢を使用することのメリットは栽培環境がバラバラにならず管理が格段に楽になることです。
鉢の形が異なれば当然栽培環境は異なりますので、鉢それぞれに合わせた育成が必要になり栽培難易度は上がります。
同じ鉢を使うメリットとしてはもう一つあります。
それは土の量によって乾き具合は大体同じになるので、水やりの頻度も大体同じになるということです。
鉢のサイズごとに水やりのタイミングを揃えておくとそのグループごとにまとめて水やりを出来るようになるので楽です。
よく化粧砂を置いていて土の乾き具合が分からず水やりのタイミングが掴めないという悩みをいただきます。
重さやシワの入り具合などまだよく分からないという方はこうしておくと目安が出来ると思います。
これをやるには当然ですが鉢を揃える以外にも同じ土を使用する必要があります。
また、インテリア的にも同じ鉢を使用することで統一感が出てそれはそれで個人的にはお洒落だと思います。
ライトを統一する
2つ目にやることはライトも統一することです。
メーカーが異なれば当然ライトごとのスペックも異なりますので、光の強さ、そして波長も異なり生育にも変化が出てきます。
そのため一定の環境でということを意識するのであればバラバラとライトを使うのではなく、光も一定にしてあげた方がこれもまた管理が楽になり失敗も少なくなるかなと思います。
また光の強さが異なれば当然土の乾き方にも差が出てきますので水やりの頻度も変わってしまいます。
そうすると、せっかくグループ分けしていても株によって違いが出てきてしまいます。
これというライトを決めたらとりあえずそのライトで使い続けてみる、また鉢も動かさずに同じ環境でじっくりと育ててあげることが大事だと思います。
今は優れたライトが多く登場していますので、ご自身の環境、管理方法にあったライトがきっと見つかると思います。
ライトの紹介は別の記事でご紹介していますので、もしよろしければ参考にしていただけると嬉しいです。
ライトの当て方を一定にする
三つ目にやることは使うライトを決めたら当て方も一定にすることです。
サイズ、状態、また同じアガベでも種類によって強い光を好むもの、そこまで必要ないものがありますので似通った種ごとにグループ分けしてそれぞれに合った当て方を探り、決まったら同じように当てることでそれぞれに適した光を供給できるようになるかなと思います。
また今主流のこのような電球型のLEDは照射角から少しでも位置がずれると照度が一気に下がってしまうのでそれぞれの株に満遍なく当たっているか確認することも大事です。
確認方法はこのような照度計を使うと便利です。
それぞれの株の上で照度を測り、同じ数値になっているか確認します。
ここまでお話しした3つを整えることで、育成環境をより整えることができ、安定した環境でアガベを管理できるようになるかなと思います。
送風も忘れずに
最後に忘れがちですが光の環境、水やりの頻度を決めたらそれに合わせて風の当たり方も調整することが大事です。
植物の栽培において大事なのはやはり光・水・風のバランスです。
せっかく光と水を整えても風がないと葉焼けの原因になったり、また空気が淀むと呼吸ができず生育が悪くなります。
光の当たり方、水やりのペースを決めて一定にしたのであればそれに合わせて風もしっかりと送ってあげましょう。
ちなみに私の場合は、サーキュレーターの首振り機能を使って24時間365日風を送るようにしています。
まとめ
アガベのLEDを使った室内管理をより楽にする方法についてお話ししました。
室内管理の一定の環境下で育てられるというメリットを最大限に活かせばより楽に管理できるようになるかなと思います。
室内管理をしている方、またこれから室内管理を始めてみようかなと思っている方の参考になると嬉しいです。
では今回はこれで以上になります。