今回はMORSEN(モーセン)様から植物育成LEDライトをご提供いただきましたので、こちらのライトをレビューしていきたいと思います。
Amazonで植物育成ライトと検索するとMORSEN様のライトが上位に表示されるので、気になっている方は多いかと思います。
そして何より気になるのが「価格」だと思います。
現在だと3,000円ちょっとで手に入ります。
安価なのはありがたいことですが、他のライトと比べてもダントツで安く、こんなに安くてちゃんと植物が育つのか?と疑問に思われる方も多いかと思います。
そこで今回は、このライトの紹介に加え、ぼくが使用しているアマテラス・ツクヨミ・ライトスタッフVAとスペックを比較してみたいと思います。
そして実際に使用してみてどのように植物が育ったかを数ヶ月後に再度動画にしてご紹介したいと思います。
ちなみに、MORSEN様のライトは3種類ありますが、今回ご提供いただいたのは暖色と白色のみですので、その2つのご紹介になります。
また前回のライトスタッフVAの紹介動画でもお伝えしましたが、比較はするものの優劣をつけるつもりはありません。
自分が育てたい植物や環境によって適したライトは変わってくると思っているからです。
では、MORSEN植物育成LEDライトがどんなライトなのかみていきましょう。
この記事の内容は動画でもご紹介しています。
Contents
MORSEN植物育成LEDライトとは
MORSENは中国に本社を置く、LEDメーカーです。
2009年に設立され、数多くの植物育成ライトをリリースされています。
先ほどもお伝えしたように、Amazonで植物育成ライトで検索すると上位に表示されるので、見たことがある方も多いいと思います。
LEDに特化したメーカーということでその実力は本物なのか、Amazonのカスタマーレビューを見ると高評価がかなり多いです。
ぼくは存在は知ってはいましたが、使ったことはなかったので今回このライトがどれだけのパフォーマンスを見せてくれるのかがとても楽しみです。
3,000円という価格で性能が良ければ、最高ですからね。
では他のライトと比較しながらスペックを見ていきたいと思います。
MORSEN植物育成LEDライトのスペック
こちらが各ライトのスペックをまとめたものになります。
パッと見るとやはり価格が安い分、他のライトと比べるとスペックは少々劣るかなという感じはします。
ただ使い方や、使う植物によっては十分なライトだと思いますので、その理由をお話ししつつ、ぼくがLEDを比較する際にいつも見ている寿命と色温度、PPFD、価格を他のライトと比べていきたいと思います。
ではそれぞれお話ししていきます。
MORSEN植物育成LEDライトの寿命
- MORSEN:50,000時間
- AMATERAS:30,000時間
- TSUKUYOMI:20,000時間
※LIFGHT STAFF VAは寿命が分からないので省きます。
寿命に関しては、かなり長いですね。
ただ、アマテラスとツクヨミの推奨使用時間が1日8時間〜12時間に対し、MORSENは、苗木・発芽・生長段階で15時間〜18時間、開花段階で12時間〜14時間と結構長いので使い方によってはアマテラスやツクヨミとそう違いはないかもしれません。
とはいえ、価格が4倍近く違うので、点灯時間がながくても安い方が良いという方にはおすすめできます。
MORSEN植物育成LEDライトの色温度
続いては色温度です。
- MORSEN(暖):約3,889K
- MORSEN(白):約6,251K
- LIGHT STAFF VA:約6,200K
- AMATERAS:約5,900K
- TSUKUYOMI:約4,000〜5,000K
色味は植物の見え方はもちろんのこと、部屋の印象を大きく変えるので個人的には大事な要素だと思っています。
一般的に色温度が低いと赤っぽいオレンジがかった暖色系の光となり、色温度が高くなると、日中の太陽光のような白っぽい光となります。
それぞれ写真で見比べてみましょう。
色温度に関しは好みにもなってきますが、白色系の色合いがお好きな方は、
MORSENLED白、LIGHT STAFF VA、アマテラスのいずれかおすすめです。
その中で特に白味が強いのがMORSENLED白とLIGHT STAFF VAになります。
MORSENLED白とLIGHT STAFF VAの色温度は大して変わりませんが、感覚的なことを言わせてもらうと実際見た感じは、若干LIGHT STAFF VAよりもMORSENLED白の方が落ち着いた白さかなと思います。
続いて暖色系の比較でいくと、MORSENLED暖色とツクヨミを比べることになりますが、MORSENLED暖色はツクヨミよりもかなりオレンジっぽい色をしており、夕焼けのような色合いです。
ただ演色評価指数は引けを取らないので、これはやはり好みの問題かなと思います。
※個人の主観です。
※ 演色評価数:この値が100に近いほど、本来の自然の色を再現できる性質が高いと言われています。
照射範囲も軽く見ておきましょう。
照射範囲を調べるには見た目だと感覚になってしまうのでこの簡易照度計を使用しました。
範囲としては高さ30cmの距離から直下とMORSEN推奨照射範囲の15cmまでで計測してみました。
また、アマテラス・ツクヨミ・ライトスタッフVAは照射角度を変えられるので、狭い・広いに分けて計測しています。
直下 | 15cm | |
MORSENLED暖 | 5,907lx | 4,247lx |
MORSENLED白 | 8,555lx | 6,050lx |
LIGHT STAFF VA狭 | 48.3Klx | 3,573lx |
LIGHT STAFF VA広 | 14.5lx | 9,342lx |
AMATERAS狭 | 43.6Klx | 6,258lx |
AMATERAS広 | 7,387lx | 5,362lx |
TSUKUYOMI狭 | 40.5Klx | 5,928lx |
TSUKUYOMI広 | 6,515lx | 4,528lx |
※簡易測定器を使用していますので、あくまで参考値になります。(各メーカーの公式値とはズレがでています)
MORSENLEDのライトは値段が違うので、ルクスが他メーカーに比べて低いのは仕方がないとして、範囲を広げてもそこまで照度が下がらずバランスの良く照射出来るライトだと思います。
そこまで光量を必要としない植物には十分な光かなと思います。
ちなみにですが、個人的な感覚になりますが見た目の明るさはMORSENが1番のように感じました。
他のライトももちろん明るいですが、MORSENLEDのライトは特に明るく感じ、直視できません。
そのため、リビングなどにはちょっと向かないかなと思います。
もし、生活空間で使うならば人の目に入らないように角度など工夫する必要があるかと思いました。
PPFD
では続いてPPFDを比べていきたいと思います。
PPFD(光量子束密度)とは、可視光スペクトルにおいて、1秒あたり1平方メートルの対象範囲に注ぐ光子の数を示す値のことです。
簡単に言えば、植物が感じる明るさのことで、光合成を考えるときに使う光の単位になります。
例えば、屋外の快晴時のPPFDはおよそ2,000 μmol/m2・s
曇りの日のPPFDは約 50 〜 100 μmol/m2・s程度と言われています。
植物ごとに最適なPPFDは異なりますが、一般的に多肉植物で500以上は必要と言われ、観葉植物で10以上500程度と言われています。
それを踏まえてそれぞれのPPFD値をみてみると、
品名 | PPFD |
MORSENLED暖 MORSENLED白 | 118μmol/m2-s 115μmol/m2-s |
LIGHT STAFF VA | 650μmol m-2 s-1 |
AMATERASLED | 406μmol m-2 s-1 |
TSUKUYOMILED | 507μmol m-2 s-1 |
※40cmの距離
となります。
多肉植物栽培ではちょっと物足りないですが、観葉植物などには十分な数値だと思います。
また多肉植物の中でもそこまで強い光を必要としないハオルチアやサンセベリアや、距離を近づければ数値も上がるので使い方次第では多肉植物などもいけるかもしれません。
それは実際に使ってみて検証してみたいと思います。
波長に関しては、サイトを見る限り植物に必要な波長が出ていると思いました。
葉緑素の吸収波長域は400~700nmです。
その中でも第一に赤色(640~690nm)と第二に青色(420nm~470nm)が特に大事と言われています。
赤色の光は植物の伸長に必要な光で、茎を伸ばしたり面積を広げるなどの効果があります。
青色の光は植物の形態形成(葉を厚くする、幹を太くするなど)に有効な光です。
総評
どのライトが良い悪いではなく、自分が育てたい植物やどんな方法で育てたいのか、また飾り方をしたいのかで選ぶべきライトは変わってくると思います。
そう考えればMORSEN植物育成LEDライトは観葉植物など強い光を必要としない植物に対しては十分なスペックを備えた素晴らしい商品だと思います。
またそれが3000円程度で手に入るのだから最高ですね。