本記事では塊根植物の中でも特に人気の高いSenna meridionalis(センナ・メリディオナリス)の特徴・魅力・育て方をご紹介いたします。
この記事の内容はYouTubeでもご覧いただけます。
センナ・メリディオナリスはどんな植物?
センナはマダガスカル南西部のトゥイアラ州の標高400mまでの低い石炭岩地帯の乾性林や砂礫に自生している植物です。
国内で見かけるセンナはそこまで大きくなりませんが、自生地では最大3m程度にまで生長します。
属名の「Senna」はアラビア語で葉と種鞘に毒性を持つマメ科の植物を指し、種小名の「meridionalis」は「正午」という意味があります。
この後特徴で説明しますが、メリディオナリスには日中に葉が開き、夜間帯は葉が閉じるという習性がありますので、それに由来した名前となっているようです。
ちなみにセンナ属自体は世界中の熱帯・温帯地域に多く自生しており、250~300種程度あると言われています。
そしてその中で観賞用のコーデックスとして親しまれているのがマダガスカル原産のメリディオナリスになります。
この独特な樹形から世界中の多くの愛好家から人気があり、日本だけでなくタイやドイツ、アメリカなどに輸出されています。
2013年には現地での個体数減少によりcitesのⅡに載り、輸出は制限されています。
このように現地球は希少ですが、種から育てた実生株も今は多く出てきていますので、ビギナーの方はまずはそちらをお選びになるとよいかと思います。
センナの特徴
続いて特徴をみていきたいと思います。
1番の特徴は先ほどお伝えしたように、同じマメ科のネムノキと同じく夜になると葉が閉じ、明るくなると葉を開くという就眠運動があることです。
就眠運動といえば、観葉植物として人気のエバーフレッシュをイメージされる方が多いと思いますが、それとまさに同じ習性です。
葉もエバーフレッシュを含むその他マメ科の植物と同じように、羽状の葉が連なる複葉です。
一方幹や枝は硬くボコボコとしており、この繊細で涼しげな葉と幹や枝とのコントラストが魅力の一つです。
ちなみにこのボコボコとした幹や枝に水を貯めており、乾燥した環境で耐えられるようになっています。
夏型の植物ですので、生長期には盛んに枝を伸ばしますが、基本的に生長はゆっくりなのでこんな感じで鉢植えでも長く楽しめる植物です。
センナの育て方
まず難易度ですが、しっかりと根が張っている個体であれば特に難しい植物ではないと思います。
置き場所としてはその他多肉植物と同じように風通しよく、しっかりと日光の当たる場所に置きます。
そうすることで幹がガッチリとし、引き締まった株に生長します。
ただ葉が薄くとても繊細なので、急に強い陽射しに当てると葉が焼けボロボロと落ちてしまいます。
そのため屋外で管理する場合は、急に直射下に置かずまずは40%程度遮光して管理し、徐々に慣らしてから陽に当ててあげると安心です。
ちなみに真夏の強い陽射しでも焼けるので、真夏はある程度遮光下で管理しても良いかと思います。
水やりは基本的に土が乾いたら与えるというメリハリのある与え方をすれば問題ありません。
ただ真夏はすぐに水切れを起こすので、場合によっては毎日、2日1回など頻繁に与える必要が出てくる可能性があります。
経験上水が好きな植物だと感じていますが、何も考えずにジャバジャバと与えていると徒長し、メリディオナリスの魅力である太くゴツい幹や枝が失われるので注意が必要です。
ちなみにエバーフレッシュなどもそうですが、水が切れると日中でも葉が開かなくなるので、目で見て判断できるので初心者の方でも育てやすいと思います。
葉水も好きなので、定期的に与えてあげると良いかと思います。
寒くなってくると葉を落とし休眠しますので、それに伴い水やりの回数を減らし、冬場は基本断水気味に管理します。
寒さにはとても弱いので冬場は必ず暖かい室内で管理します。
日頃の手入れとしては、何もしないで育てていると、枝が細長く伸びていってしまうので定期的に剪定をしてください。
剪定を繰り返し行なっていくと短く詰まった株姿になっていきます。
剪定した枝を挿し木にすれば増やすことも出来るので、好みの樹形を作るだけでなく栽培も楽しめます。
最後に
今回はコーデックス紹介シリーズ第一弾として「センナ メリディオナリス」をご紹介しました。
基本丈夫ですし、コーデックスらしい独特な樹形や雰囲気を楽しめる植物ですので気になる方ぜひチェックしてみてください。