この記事では、植え替えをした後のアガベの管理方法について解説します。
- 植え替えの後の水やりが不安…
- 置き場所がいつも通りで良いのか分からない
- 普段通り光を当てても大丈夫?
という疑問をお持ちの方には参考になると思います。
なお、この記事の内容は動画でも紹介しています。
植え替え後の水やりについて
笹雪など葉が痛みやすい種を除けばすぐに与えてしまって大丈夫だと思っています。
当店ではチタノタがメインですが、根の整理をした場合でも植え替え後すぐに株の上からジャバジャバと与えています。
2-3日空けた方が良いという意見もありますが、直後の水やりでダメになってしまったことは一度もありません。
むしろ水を流して新しい土を隙間なくし、土と根、土と土をしっかりと馴染ませるためにも、また微塵を流し出すためにも鉢底から流れ出る水が透明になるまでたっぷりとかけています。
※根の整理をして心配な場合は2〜3日乾燥させてから植えるか、植えてから寝かせておいて後で与えるでもOKです。
余談|すぐ水やりをしてはいけない例外について
ただ、根の整理や痛んだ下葉や子株を外すなどの際に株元を傷つけてしまった場合はすぐに水やりをしてはいけません。
胴切りした際の天や株分けした子株、また発根管理し直す際やベアルートの根元を切った場合も同様です。
- ワイヤーやナイフで胴切りを行い、天を外した
- 株分けや胴切りして出た子株をもいでブチっと外した
- 根をガッツリ整理して新たに根を出しために根元のカットし、繊維を出した
など、このように何かしら株元(根本)を傷つけた場合には必ず消毒して、乾燥させてから植えるのが大事です。
アガベは普通に管理していればまず枯れることはありませんが、唯一枯れるとすると切り口が痛み枯れてしまうケースかなと思います。
植え替え後の水やりの頻度
頻度についてはどのように植え替えしたかによって変えており、
- 根をある程度整理した通常の植え替え:通常よりも多め
- 根をいじらず植え替える鉢増し:通常通り
としています。
まず根をある程度整理した場合ですが、根が水分を求めて伸長しますので通常管理よりも多めに与えています。
さらに、植え替え前のように根が水分を上手く吸えないため、水分が少ないと下葉が枯れてしまうので多く与えています。
植え替え前のようにある程度根がしっかりと活着するまでは土の表面が乾いたら与えるようにしています。
※水耕や水苔で発根管理した株を土に植え替える場合も頻繁(もしくはより頻繁に)に与えてください。
一方根鉢を崩さずそのまま鉢増しした場合はそのまま通常の水やりにしています。
ただいずれにせよ葉のシワや張り具合をよく観察して、状況応じて与えるのが大事です。
植え替え後の置き場所について(光の当て方)
これも前述した通常の植え替えをした場合と鉢増しした場合とで変えています。
- 根をある程度整理した通常の植え替え:徐々に慣らしながら戻していく
- 根をいじらず植え替える鉢増し:すぐいつもの場所に戻す
当店では植え替えから数日間室内であれば太陽光やLEDの当たらない場所で、屋外であれば日陰において休ませています。
根を整理した場合は、根が水を吸い上げる力が弱っているため、急に強い光の場所にそのまま戻すと蒸散が激しくなり葉が弱ってしまったり葉焼けのリスクが高いからです。
とはいえ当店の室内環境の場合は元々光が強くないので、中株以上の株に関してはあまり気にせず早々に戻してしまうことが多いです。
あまり長期間暗所かつ水やり多めで管理していると徒長の原因になりますので、
- 光の当たらない場所→レースのカーテン越しの光が当たる場所および育成ライトの光が軽く当たる場所→いつもの場所
といったように徐々に慣らしてから戻すようにしています。
あくまで目安、また株の状態によりますがこの工程を大体1週間程度かけて行なっています。
強光で管理されている方はより意識した方が良いかなと思います。
鉢増しの株については水やりと同様に気にせず植え替え後いつもの場所に戻してしまっています。
まとめ
今回は植え替え後の管理についてお話ししました。
最後にまとめると…
- 植え替え直後は(一部例外を除き)すぐに水を与えて問題ない
- 植え替え後の水やり頻度は通常植え替えであれば多めに、鉢増しならばいつも通り
- 植え替え後の光の当て方は通常植え替えであれば徐々に慣らしてから、鉢増しであればすぐに戻す
になります。
あくまで当店でのやり方になりますが、これで特に失敗したことがないので参考にしていただけると嬉しいです。
では今回はこれで以上になります。