まるで自分の足で立ち、映画の世界のように歩き出すのではないかと思わせる独特な気根が面白いフィロデンドロン・セローム。気根だけではなく、葉も人の手を広げたようなシルエットで、他の観葉植物にはない存在感を放ちます。
一つ置くと部屋をエキゾチックな雰囲気に変える事が出来ます。
卓上のミニサイズから大株のものまで様々なサイズを選ぶ事ができ、部屋のちょっとしたアクセントから主役にまで幅広く対応します。
フィロデンドロンにはつる性タイプと直立タイプがあり、セロームは直立タイプに属します。耐陰性・耐寒性共に強く、初心者でも扱いやすい観葉植物です。
今回はフィロデンドロンセロームがどんな植物なのか、そしてその育て方や増やし方をご紹介します。
Contents
フィロデンドロン・セローム
フィロデンドロン・セロームとは
科名:サトイモ科
属名:フィロデンドロン属
原産地:ブラジル
フィロデンドロンはギリシャ語のフィロス(友愛)とデンドロン(木)からきています。
自生地での生育環境
フィロデンドロンの仲間の多くは、ジメジメとした湿潤な森の日陰で生息しています。
小さき時は他の森の木に体を預け、支えられるように生育します。成長すると幹が太くなり自ら気根を出し地面に根を張り起き上がるようになります。
日本で市販されているものの多くは小ぶりなものが殆どですが、自生環境下では小型種でも葉が20〜40㎝にまで成長し、今回ご紹介しているセロームなどは1m近くまで大きくなります。
育て方のポイント
置き場所
耐陰性・耐寒性共に優れた植物です。
ただあまりにも暗い場所だと、間延びします。
元気な幹にしたい場合はカーテン越しの光線が入る場所で育ててあげると良く育ちます。
直射日光には弱いので、外に出す場合は日陰において上げてください。
水やり
4月~10月(春~秋)にかけては成長期なので、土の表面が乾燥していたらたっぷりと水を与えて下さい。
冬場は休眠するので、土の中に指を入れ内部まで乾いた状態を確認してから水を与えて下さい。
こまめに葉や気根に霧吹きをする事で埃や害虫予防にもなります。
肥料
大きな株に育てたい場合は、春に緩効性肥料を与えるとともに、秋口まで液肥を与えます。
肥料を与えすぎるとかなり大きく育つので、今の状態を保ちたい場合は控え目にしましょう。
植え替え時期
5月~9月頃の温かい時期に植え替えを行ってください。
冬越し温度
最低5℃以上
耐寒性はありますが、冷気に直接触れると弱っていくので、窓の近くに置いている場合は少し離し、暖かい場所に置きましょう。
病害虫対策
風通しが悪いとカイガラムシが付く可能性があります。
またハムシも付きやすいので、こまめに霧吹きをしてください。
栽培下での成長の様子
小さいうちは直立し上へ上へと伸びていきます。
成長すると多くの気根を出し、地面に根を張り株全体を支えながら起き上がります。
仕立て直しと増やし方
生育旺盛で放っておくと四方八方に葉を広げ、鉢とのバランスが悪くなり見た目が悪くなります。
伸びすぎた葉茎は剪定しましょう。
剪定した茎は挿し木で増やす事が可能です。
気根が付いている場合は、気根を土に植え根が張るのを待ちます。
モンステラなど、気根が出るタイプと基本的な増やし方は同じなので下記の記事を参考にしてくだい。
また、定期的に植え替えをしないと根詰まりを起こし、葉の全体に栄養が行き渡らず落葉してしまいます。鉢から根が飛び出るような状態の場合に植え替えを行ってください。
まとめ
・フィロデンドロンはエキゾチックな雰囲気を楽しめる植物。
・自生地ではジメジメした日陰に生息している。
・家の中ではカーテン越しの陽が当たる場所が適している。
・加湿を好むので、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与える。
・成長度合いに合わせて緩効性肥料と液肥を与える。
・植え替えは5月〜9月の暖かい時期に行う。
・冬場は最低5℃以上をキープする。
・害虫予防で霧吹きをこまめに行う。
・伸びすぎた葉茎は剪定を行う。
・根詰まりを起こす前に植え替えを行う。
小ぶりな株から大きな株まで選ぶことができ、他の観葉植物にはない独特な存在感がある、フィロデンドロンセロームとてもお勧めです!
是非チャレンジしてみてください!