コドナンテはツル性の常緑植物です。
小さな濃緑の葉を付けた茎が垂れ下がる姿が特徴的で、繊細でありながらも存在感のあるフォルムは、ハンギンググリーンにピッタリ。
開花期には小さな花を付け、白い花と深い緑の葉のコントラストを楽しめます。
年間を通して多くの変化を楽しめる植物なので、鑑賞価値が高く、とてもおすすめできる植物です。
- ハンギンググリーンをお探しの方
- 観賞価値の高い植物をお探しの方
- 育てやすい植物をお探しの方
Contents
コドナンテとは
- 科名:イワタバコ科
- 属名:コドナンテ属
- 原産地:ブラジル
コドナンテはブラジルを原産としているツル性の植物で、自生地では20種ほど確認されています。
流通量はまだ少なく、
- 今回ご紹介している「クラシフォリア」
- 花が大ぶりな「エレカンス」
- 細長い葉が特徴的な「グラキリス」
などを稀に店頭で見かけることができます。
コドナンテの特徴
イワタバコ科と言えば、「エスキナンサス」が有名です。
実際見た目もよく似ており、生育環境もほぼ同じです。
エスキナンサスと違うのは、花を付けてからオレンジ色の実をつけることです。
オレンジの実がなる様子から「トパーズ・プリティー」とも呼ばれています。
また、自生地では蟻と共存関係にあることが有名です。
蟻に蜜を与えるかわりに、受粉と種まきを手伝ってもらう関係にあります。
人工的にも花が咲いた際に、他の花に受粉させると多く実がなります。
コドナンテの育て方のポイント
前述したように育て方に関しては、同じイワタバコ科の「エスキナンサス」とほぼ同じです。
置き場所
自生地では「高温多湿」な環境で生育しています。
日当たり
日光を好む植物ですが、直射日光には弱く、強い日差しを浴びると葉焼けを起こします。
カーテン越しの陽が当たる場所か、明るい半日陰の場所が適しています。
温度・湿度
温暖な環境で自生している植物なので、温度変化の激しい日本の環境は苦手です。
そのため、温度や湿度の変化が少ない室内で育てることをおすすめします。
室温を10度以上にキープし、葉水や加湿器などで湿潤な環境を作ることで元気に育ちます。
水やり
湿潤な環境を好みますが、土が湿った状態は苦手です。
水やりの目安としては、
生育期である春から夏(4月~9月)にかけては、土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与えます。
冬場は、乾燥気味にして土の表面が乾いてから更に1週間程度空けてから、与えるようにします。
鉢に対しての水やりよりも、空気中の湿度を高めることが元気に育てるポイント!
空気中の乾燥状態が続くと葉が落ちます。
用土
土が湿った状態を嫌うので、水はけの良い土を使用します。
ご自身でブレンドする場合は、
- 赤玉土:5
- 腐葉土:4
- 川砂:1
の割合で混ぜます。
ハンギングにする場合は、
- 小粒の赤玉土:5
- 酸度調整済みのピートモス:3
- パーライト:1
- バーミキュライト:1
がおすすめです。
市販の培養土を使用する場合は、「軽石小粒」を混ぜることで水はけを良くすることができます。
肥料
生育期である、春から秋(4月から10月を目途)にかけて2ヶ月に1度のペースで緩効性肥料を与えます。
液体の速効性肥料を与える場合は、1週間から10日ほどのペースで与えます。
植え替え
すぐに根詰まりを起こすような植物ではないので、2〜3年に1度程度のペースで問題ありません。
植え替えの目安は、鉢の底から根が飛び出しているかどうか。
植え替え時期
冬越し温度
温暖な環境で自生しているので、寒さには弱い植物です。
最低でも5℃以上はキープしましょう。
5℃までは耐えられますが、寒い状態が続くと調子を崩します。
冬越しに失敗しない為には、出来る限り10℃以上キープできる暖かい部屋で管理することをおすすめします。
また、
- 暖房の風が直接当たらない場所
- 窓際で冷気が当たらない場所
に置きましょう。
病害虫対策
風通しの悪い場所で育てていると、
- カイガラムシ
- アブラムシ
などが発生する場合があります。
風通しを良く、葉水することで予防!
風通しの良い場所に置き、適度に葉水をすることで予防することができます。
日常管理(切り戻し)
放置しているとツルが伸びてバランス悪いフォルムになります。
定期的に株元の込み入っている部分を間引き、全体を切り戻しましょう。
伸びている、もしくは弱っている茎を根元から切ってしまう事で、新芽が出やすくなります。
コドナンテの増やし方
コドナンテを増やす場合は、「株分け」か「挿し木」がおすすめです。
株分けの場合は、植え替えのタイミングで行うと簡単に複数に分けることができます。
挿し木の手順
挿し木の手順は、下記の6ステップです。
- 伸びた茎を5センチ程度に切る
- 1〜2節葉を残し、下葉を落とす
- 根元を湿らせた水ゴケで包む
- 水が切れないように半日陰で管理
- 発根するまで待つ(1ヶ月程度)
- 発根後、定植
まとめ|コドナンテ・クラシフォリアはおすすめの植物
美しい濃緑の葉と可愛らしい小さな花を咲かせる「コドナンテ・クラシフォリア」をご紹介しました。
日本での流通量が少なく比較的珍しい植物なので、店頭で目にすることは少ないかもしれません。
しかし、鑑賞価値が高く、年間を通じて様々な変化を楽しめる植物なので、店頭で見かけた際は、ぜひ手にとってみてください。
- 直射日光の当たらない明るい室内で管理
- 春〜秋は土の表面が乾いたらたっぷりと水を与える
- 冬の水やりはやや控えめにする
- 水はけの良い土を使用する
- 春に緩効性肥料を与え、成長期には薄い液肥を与える
- 2〜3年に1度のペースで植え替える
- 5度以上で冬越し可能
- 害虫予防で風通しの良い場所に置き、霧吹きをこまめに行う
- 定期的に切り戻す
- 株分けや挿し木で増やすことができる