今回は冬型のコーデックスの中でも特に人気の高いペラルゴニウム・ミラビレ(Pelargonium mirabile)をご紹介します。
個人的にもこの褐色の複雑な樹形とそれに相反するようなミントグリーンのような可愛い葉をつける姿がたまらなく好きでお気に入りの植物の一つです。
最近流通量が激減しているので、見つけた方はぜひ手にとって欲しいと思い、今回ご紹介させていただこうと思いました。
ではそんなペラルゴニウム・ミラビレの魅力や特徴、育て方をお話ししていきます。
この記事の内容は動画でもご紹介しています。
ペラルゴニウム・ミラビレの特徴
科名 | フウロソウ科 |
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属名 | ペラルゴニウム属 |
原産地 | 南アフリカナミブ砂漠 |
生育期 | 冬型 |
生長速度 | 遅い |
ペラルゴニウムはフウロソウ科の仲間で、日本でも馴染みの深いゼラニウムと同じペラルゴニウム属に分類される植物です。
ペラルゴニウム自体は、世界中の熱帯・温帯地方に分布していますが、このミラビレは南アフリカ西部ナミブ砂漠を原産としています。
降雨量が少なく日中気温は最高 40 度近い過酷な環境に自生している灌木(低木)植物です。
種小名のmirabile(ミラビレ)はラテン語で「不思議な」という意味を持ちます。
その名の通り、濃いチョコレートブラウンの表皮に銀白色の美しい葉をつける個性的なフォルム、そして見た目をしています。
枝は複雑に分岐し独特な樹形に展開していくことからよく地上のサンゴなんて言われています。
その枝の先端からは無骨な枝ぶりからは考えられないミントグリーンのようなふわふわとした美しい葉を展開します。
生長はとても緩やかで大きくなっても高さは30㎝程度にまでしかならず、横方向に展開していきます。
また開花期には薄いピンク色の花を咲かせるのも特徴です。
開花期は休眠期に入る6月頃と言われていますが、結構まちまちでこの株も今(12月)蕾がついているように冬場でも花を咲かせることがあります。
ペラルゴニウム・ミラビレの魅力
ミラビレの魅力はやはり、この無骨なチョコレートブラウンの表皮に似つかわしくない可愛い葉を付けるコントラストだと思います。
どこか神秘的なオーラがあり、他の植物にはない魅力があります。
また、作り込む面白さもある植物で、この個体はちょっと光が弱過ぎたのか葉が若干伸びてしまっていますが、上手な方はもっと引き締まった葉の付き方をしており、より美しい姿を楽しむこともできます。
加えて、挿し木で増やすことができるようなので栽培の楽しみもあると思います(ぼくはまだやってみたことがありません)。
休眠期には葉を落としますが、その状態でも十分に鑑賞価値があり、花も咲くことから1年を通して楽しませてくれるおすすめの植物です。
冒頭でもお伝えしたように、輸入の関係で今流通量が非常に少なく、今後価格が更に上がっていく可能性もあるので気になる方は早めに探したほうが良いかもしれません。
ペラルゴニウム・ミラビレの育て方
ペラルゴニウム ・ミラビレは冬型の植物なので生長期は秋から春にかけてになります。
暑い夏場は休眠期に入るので、一般的な夏型植物とは生育サイクルが逆になるので、その点を意識する必要があります。
置き場所
自生地では遮るものが何もない砂漠などで自生している植物なので、強い日差しと風通しのある環境を好みます。
生長期の秋から春にかけては良く日の当たる場所で管理します。
そのため、屋外で管理するのが一般的です。
屋外で管理する場合は、過湿を嫌うので雨が直接かからないように注意します。
冬場は冬型の植物なので涼しい気候を好み、寒さには比較的強いです。
寒冷地を除いて、雪や霜が直接当たらなければ屋外で越冬可能とは言われていますが、個人的には0度を切るような気温になってきたら、室内に取り込んだ方が無難かなと思います。
休眠する夏季は涼しい場所に置き、軽く遮光して管理します。
水やり
生長期の秋から春は鉢土が乾いたらたっぷりと与えます。
休眠前の葉が落ち始めるタイミングで水やりも徐々に減らし、夏は断水または霧吹き程度の水やりをします。
そしてまた芽が出始めたら水やりを再開します。
用土と肥料
土は水はけの良い土を使用し、肥料は生長期に月に1〜2回程度微量元素が含まれた液体肥料を与えます。
ぼくは、植え替えの際に用土にマグアンプを少量混ぜるようにしています。
まとめ
今回は冬型のコーデックスの中でも特に人気の高いペラルゴニウム・ミラビレ(Pelargonium mirabile)をご紹介しました。
冬型のコーデックスの中でも特におすすめの植物なので、気になった方はぜひチェックしてみてください。
- 冬型のコーデックスの中でも特に人気の高い
- 最近流通量が激減している
- 種小名のmirabile(ミラビレ)はラテン語で不思議なという意味
- 複雑な樹形に展開していくことから地上のサンゴと呼ばれる
- 開花期には薄いピンク色の花を咲かせる
- 生長期の秋から春にかけては良く日の当たる場所で管理
- ペラルゴニウム ・ミラビレは冬型の植物なので生長期は秋から春にかけて
- 涼しい気候を好み、寒さには比較的強い
- 休眠する夏季は涼しい場所に置き、軽く遮光して管理
- 生長期の秋から春は鉢土が乾いたらたっぷり
- 夏は断水または霧吹き程度の水やり
- 土は水はけの良い土を使用
- 肥料は生長期に月に1~2回程度微量元素が含まれた液体肥料を与える