プリプリ・モチモチした見た目が可愛らしい、他の植物にはない魅力があるのが多肉植物です。
多肉植物は、とても生命力の強い植物なので、日当たりと水やりにさえ気を付ければ、簡単に育てられ増やす事も容易です。
最近では、お洒落なインテリアショップから植物店、そしてホームセンターまで幅広いお店で販売されるようになり、とても短かな存在になりました。
しかしその分、多くの人が手に取るようになった結果、
『枯らしてしまった』
『伸びすぎて困る』
『葉が取れてしまった』
などの声を聞くようになりました。
それらの問題は、全て日当たりと水やりのせいです。
あまり知られていませんが、実は、多肉植物はサボテンの仲間です。(細かく言えばサボテンが多肉植物の仲間)
その為、一般的な観葉植物と同じように育ててしまうと、失敗してしまう事が多いです。
しかし基本的には丈夫な植物なので、育て方のポイントを押さえれば失敗することはありません。
Contents
多肉植物
多肉植物とは
科名:サボテン科、アロエ科、ハマミズナ科、ベンケイソウ科
原産地:中南米・アフリカなど
葉や茎の中に水分を貯蔵する組織が発達し、肉厚になり多汁質なった植物を多肉植物と呼びます。
自ら体内に水分を蓄えられるので、乾燥に強いのが特徴です。
多肉植物には多くの種類が存在し、サボテンやアロエなども多肉植物の仲間に分類されます。
その多くが乾燥した地域(砂漠や海岸など)で自生しているので、水分を多く必要としない植物へと進化しました。
育て方のポイント
自生地では日の当たる、乾燥した環境で自生している植物です。
その為育てる上で一番気を付ける事は、”日当たり”と”水やり”です。
置き場所
室内で育てる場合は、窓近くの日の当たる場所を選びます。
日照不足だと、徒長し色も落ちてしまいます。
室内で育てる場合でも夏場は屋外に出し、日に当てましょう。
ただ、急に直射日光に当てると弱ってしまうので、明るい日陰から徐々にならし、その後強い日差しが当たる場所へ移しましょう。
夏場に十分に日に当てることで、葉の色が濃くなり、より美しい株に成長します。
水やり
暖かい春から秋にかけては土の表面が乾いてからたっぷり水を与えてあげてください。
冬場は水分はほぼ必要ありません。
乾かし気味にし、土がカラカラに乾いてから与える程度で十分です。
サボテンと同様に、株に水が掛かると弱るのでジョウロなどを使って水が直接株に当たらないように土にそっと与えて下さい。
株が大きく成長し水が掛かる恐れがある場合は、鉢の底から与水分を吸わせるのも一つのテクニックです。
冬越し温度
最低5℃以上
中南米やアフリカなどの乾燥した温暖な地域で生息しているため、日本の寒さは大敵です。
冬場は窓際から離し、5℃以上をキープしましょう。
肥料
普段の手入れの中で肥料を与える必要ありません。大きく育てたい場合は暖かくなった春の成長期に緩効性肥料を与えて下さい。
病害虫対策
カイガラムシが付く場合があります。
カイガラムシは風通しの悪い環境で発生するので、風通しの良い場所に置きましょう。
多肉植物の植え替え
また、お洒落な植物ショップで販売されているような多肉植物(サボテンも含む)は、土の表面が化粧砂で固められている場合があります。
その場合、加湿気味になり弱りやすいので早めの植え替えが大事です。
植え替えのタイミングは2年に1度ほどを目安にして下さい。
株に対して小さい鉢を使っていると根詰まりを起こします。
この状態が続くと根が傷み、水分を与えても吸収できず、葉が落ち全体的に弱っていきます。
鉢を持ち上げ鉢底から根が飛び出ている場合は、根詰まりの前兆です。
その場合は、一回り大きな鉢を用意し、植え替えましょう。
植え替え後は一週間ほど水やりを控え、乾燥気味に管理します。
寄せ植えの方法
- レイアウトを考えて苗を買う
- 高さや色が違う物を用意すると見栄えが良い
- 市販の培養土を買うと楽
時期
多肉植物の多くが、5月〜8月頃の暖かい時期に成長期を迎えます。
そのタイミングで寄せ植えを行います。
手順
- 苗
- 鉢
- 鉢底石
- 多肉植物用の培養土
- ピンセット(あると便利)
まずは鉢に1/3程度鉢底石を入れます。
続いて、用意した多肉植物の高さに合わせて培養土を縁の1〜2センチ下まで入れます。
苗をポットから出す。
古い土には栄養分がないので、捨ててしまいます。
また、苗についている根を適量ちぎって取り除き、茎の下についている葉も、植える際に邪魔になるので取ってしまいます。
レイアウトを考える。
ピンセットを使って根のまわり、株と株の間に土を入れ込みます。
株がぐらつく場合は、土を追加してください。
最後に水を与えます。
水を入れて土を固め、最終調整してください。
[aside type=”warning”]注意
直接株に水が当たると弱ってしまうので、脇からそっと入れてください。[/aside]
完成!
多肉植物の増やし方(葉挿しの方法)
多肉植物は、挿し木や葉挿しで増やすことが可能です。
種類によっては、挿し木ではないと増やすことが出来ないタイプもあります!
時期
寄せ植えと同様に、5月から8月の暖かい時期が仕立て直しや葉挿し時期です。
用意するもの
・多肉植物(もしくは取れてしまった葉)
・多肉植物用の土
・底石
・鉢
・スコップ
観葉植物用の土は、保水性の高い土の場合があるので必ず購入前に確認しましょう!
手順
まず寝床用の土を用意します。鉢に水はけを良くするために底石を入れます。(発泡スチロールなどでも代用できます。)
※発根後に違う鉢に移す場合は、トレーなどどんな容器でも大丈夫です。今回は発根後そのまま植えるので、先に準備しています。
土を入れ、スコップなどで表面を平らにならしておきます。
続いて葉を優しく取ります。水やりの際にうっかり取れてしまった葉を使っても大丈夫です。
新しい葉をちぎる場合は、優しく左右に振らし根元から綺麗に取ります。
弱っている葉や根元が痛んでいる葉だと発根しないので、健康な葉を選んで下さい。
発根しない場合もあるので、出来れば多くの葉を用意しておくことをお勧めします。
発根するまでは、葉の水分だけで十分なので水やりは必要ありません。
ただ、日差しの強い場所に置いておくと水分が蒸発してしまうので、置き場所は室内の半日陰を選びましょう。
数日寝かせておくと、根元から発根します。発根後は日の当たる場所に移し、更に成長させます。また適度に水分を与えて下さい。
ある程度成長したら、ピンセットなどで軽く窪みを作り、根に軽く土を被せます。
水分を与え、根元から新たな葉が出てくるまで再び半日陰で寝かせ発芽を待ちます。
2ヶ月後
2ヶ月ほど経つと、古い葉の養分を吸い取り、新芽が徐々に大きく育ってきます。
4つ発根を待ちましたが、一つは失敗してしまいました。
このくらい大きくなれば、ご自身のお気に入りのポットに植え替える事が出来ます。
それから更に数か月後
ここまで大きく育ちました!
素人でも簡単に増やす事が出来るので、是非チャレンジしてみて下さい♪
まとめ
多肉植物が『サボテン』の仲間だということが分かれば、育て方もイメージしやすいはずです。
1番のポイントは、『強い日差し』『乾燥気味に育てる』事です。