植物育成LEDライト

植物育成LEDライトの選び方|比較する際に見るべきポイント

今回は植物育成LEDの選び方のポイントについてお話ししたいと思います。

これまでいくつかLEDを紹介してきましたが、「結局どれが良いの?」という質問をいくつかいただきました。

確かにどれも優れたLEDなので結局どれを選べば良いのか迷ってしまうと思います。

ただ、ぼくは1番コレがおすすめと言うつもりはありません。

使う植物、栽培環境、デザインの好み、また価格などで選ぶべきLEDは異なると思っているからです。

ただ、LEDを選ぶ際にいくつか知っておくとどれが自分に適したLEDなのかが分かるポイントがありますので、今回はそのポイントについてお話しします。

あくまで個人の考えですので参考程度にお聞きください。

ではみていきましょう。

この記事の内容は動画でもご紹介しています。

植物育成LEDライトの選び方のポイント

比較する際に見るべきポイントについてお話しします。

そのポイントは、

  1. PPFD
  2. 波長
  3. 色温度
  4. デザイン性
  5. 定格寿命

の5点です。

それぞれ解説していきます。

PPFD

まず1番先に確認したいのは、PPFD値です。

PPFD値は植物をLEDで育てる上で1番重要な要素になります。

そしてPPFD値を確認することで、自分が育てたい植物に適したライトかどうかが分かるようになります。

PPFD(光量子束密度)とは、可視光スペクトルにおいて、1秒あたり1平方メートルの対象範囲に注ぐ光子の数を示す値のことです。

簡単に言えば、植物が感じる明るさのことで、光合成を考えるときに使う光の単位になります。

購入しようとしているLEDがどれだけPPFDを出せるのかを確認し、自分が育てようと思っている植物が必要とするPPFDを調べることでどのLEDが適しているか分かるようになります。

例えば、屋外の快晴時のPPFDはおよそ2,000 μmol/m2・sと言われています。

植物ごとに最適なPPFDは異なりますが、一般的に多肉植物で500以上は必要と言われ、観葉植物で10以上500程度と言われています。

そのため、観葉植物を育てるためにLEDを購入するのであれば500以上出るようなLEDは必要なく、逆に多肉植物を育てるならば500以上出るライトを選ぶ必要があります。

※LEDは高さを調整できるので、照射距離によってPPFD値も変化します。

一方、よく照度(ルクス)や光束(ルーメン)の値で植物の生長に良いか悪いかを判断されることがありますが、照度と光束は人の見た目の明るさの単位なので、実はこと植物育成に関しては照度や光束の数値はあまりあてになりません。

もちろん、照度などは太陽光の明るさと比べて置き場所などを決める際に参考になりますが、単純にルクスが高いからOKとはなりません。

※ざっくりですが、照度からPPFDを算出する方法もあるようです。

波長

ぼくはPPFDを確認したら次にどんな波長が出ているか確認しています。

植物は、葉緑素という要素を使って太陽光を吸収し、水と空気中の二酸化炭素から糖などの有機物を合成する光合成を行っています。

その葉緑素の吸収波長域は400~700nmです。

その中でも第一に赤色(640~690nm)と第二に青色(420nm~470nm)が特に大事と言われています。

赤色の光は植物の伸長に必要な光で、茎を伸ばしたり面積を広げるなどの効果があります。

青色の光は植物の形態形成(葉を厚くする、幹を太くするなど)に有効な光です。

この赤と青の波長がバランス良く出ているかも確認すると良いと思います。

PPFDも波長もちゃんとしたメーカーのものであれば公式サイトなどに記載されているはずです。

色温度

続いて色温度です。

色温度は植物の見え方や部屋の印象を大きく変えるので、ぼくはLEDを選ぶ際に必ず確認するようにしています。

一般的に色温度が低いと赤っぽいオレンジがかった暖色系の光となり、色温度が高くなると、日中の太陽光のような白っぽい光となります。

例えばぼくが持っているLEDの色味を見てみると…

MORSEN暖色
MORSEN白色
LIGHT STAFF VA
AMATERAS
TSUKUYOMI

 

結構見え方が変わると思います。

また見え方をより意識する場合は「演色評価数」を調べてみてください。

演色性とは、照明で物体を照らした時に、自然光が当たった時の色をどの程度再現しているかを示す値です。

平均演色評価数(Ra)が100をマックスとして100に近ければ近いほど自然光に近い見え方になります。

色温度も演色評価指数も確認すれば記載しているはずです。

デザイン性

せっかく室内に植物を置くのであれば、LED自体のデザイン性も大事だと個人的に思っています。

最近は植物育成LEDといってもデザイン性の高いものもあります。

また吊り下げタイプやスポットタイプのもの、スタンドタイプ、色も様々でホワイト、ブラック、グレー、シルバーカラーなどがあります。

ぜひご自宅のインテリアに馴染むLEDを探してください。

定格寿命

最後は寿命についてです。

価格はピンキリですが、それでも安いものでも数千円はしますので、ちょっと使って切れてしまったでは残念ですので寿命も最後に確認しておくと良いと思います。

基本的には数万時間持つようなLEDがおすすめです。

まとめ

今回は植物育成LEDの選び方のポイントについてお話ししました。

今は色々なLEDが発売されていますので、価格は数千円のものから数万円もするようなものまであります。

当然ハイスペックなLEDは高額になります。

ただ、先ほどお伝えしたようにご自身が育てたい植物によってはハイスペックなライトは必要ないかもしれません。

価格で判断するのではなく、あくまでどの植物を育てたいのかを基準にしてLEDを選ぶのが1番大事かなと思います。