本記事では11月アガベの基本的な管理方法について解説いたします。
11月に出来る作業や冬越しに向けて何をすべきか、また置き場所や水やりなどについてまとめています。
尚、この記事の内容は動画でもご紹介しております。
11月に出来る作業
まずは11月に出来る作業についてです。
基本的にこの時期は生育が緩慢になり休眠期へと移行していく時期になりますので、植え替えや株分け、胴切りその他諸々できる作業は特にありません。
株を見ていると最低気温が10度程度の日が続くようになるのにつれて生育が鈍くなっていくのがお分かりになるかと思います。
この理由は気温が下がるにつれ、根が水を吸わなくなっていくからです。
この時期に無理に植え替えなどをすると根が活着せずに冬に入ってしまい株がダメージを負ってしまいますので、鉢を落っことしたなど緊急事態以外に行うことはおすすめしません。
ただ、そもそも温かい室内で管理されている方は関係のない話なのでいつでも行って問題ありません。
作業はできませんが、この時期は寒暖差により株がギュッと引き締まった美しい株姿を楽しめる期間でもありますので、鑑賞を楽しむと良いかと思います。
11月の管理(水やり)
寒くなり生育が緩慢になり始めたらそれに伴い管理も冬型に移行していきます。
成長期と同じように管理してしまうと株が調子を崩す原因になります。
それこそ水やりですが、この時期に成長期と同じように水やりをすると根腐れや徒長、また寒さで葉が傷む可能性があります。
先ほどお伝えしたように気温が低くなってくると徐々に生育が鈍り、根が水を吸わなくなっていきます。
気温に加えて日照時間の低下により用土も乾きにくくなり、土が湿った状態が長引きます。
この状態が続くと根腐れを起こしたり、湿った土から水を吸い続けて徒長してしまったりなどのリスクがあります。
また11月はそこまで寒くないので大丈夫だと思いますが、葉に蓄えられた水分が朝晩の寒さに当たると葉がダメージを負う可能性もあります。
そのため水やりは徐々に減らしていきます。
通常であれば土が乾いたら与えるというサイクルが基本だと思いますが、乾いてから数日あけてから与えるなど間隔をあけていくと良いと思います。
また水を切ることで寒さへの耐性も上がりますので、この時期から徐々に冬越しに向けて水やりの頻度は見直されると良いと思います。
緩慢期に肥料を施すと徒長しますので注意してください。
置き場所
冬場も暖かい室内で成長させるという場合は生育が緩慢になる前に成長を続けている今、室内に取り込むことをおすすめいたします。
一方、冬は休眠させる、もしくまだまだ屋外で管理する!という場合はまだ屋外管理で問題ありません。
安心安全に管理するのであればチタノタは5度を目安に室内に取り込むか出しっぱなしかを判断されると良いかと思います。
屋外の置き場所としては日光がよく当たる場所に置くのは前提として、霜はまだ大丈夫だと思いますが雨に当たってしまうのは鉢の温度が下がったり土が湿ってしまったりと良いことはありませんので雨が当たらない場所で管理されると良いと思います。
また屋外に管理場がある方はそろそろその管理場にビニールを張るなど準備を始めた方が良いかと思います。
張った場合は、朝晩は閉めて日中の温かい時間帯は開放するなどすると理想的です。
簡易温室などは日中閉め切ったままでいると結構温度があがるので注意してください。
また閉めている時も風通しを大事なのでサーキュレーターなどで空気を動かすと尚良いかと思います。
冬越しに向けて注意したいこと
最後に冬越しに向けて注意したいことについてです。
よくある失敗は、室内に取り込んで育成ライトに当てたら葉焼けを起こしてしまったというケースです。
アガベを含め自分で動くことのできない植物は急激な環境の変化にとても弱いです。
室内の温かい環境に移し急に強いライトを当てると葉の温度が一気に上がり細胞が死んでしまい、結果葉焼けします。
通常植物は1日の温度変化や日の動きに合わせて周りの環境への暑耐性を身につけていると言われています。
そのため、室内に取り込んだ際はいきなりライトに当てるなどはせずに数日かけて徐々にライト直下に持っていくなど室内管理への移行期間を設けることをおすすめします。
また万が一虫がついていたり、病気を持った状態で温かい環境に持っていくと、害虫や病気の活動が活発になり室内で一気に広がるということも考えられますので、消毒してから室内に取り込むことをおすすめします。
その後暖かい部屋で育成ライトを使って管理すればそのまま成長を続けますので、水やりは普通に行って問題ありません。
また当然アガベの管理には風が必要になりますので、サーキュレーターは必須アイテムになります。
最後に
最後に今回の内容をまとめると…
- 室内管理を除き11月は基本的にできる作業はなく、冬越しに向けての準備期間となる
- 屋外管理を続ける場合は日光がよく当たり、雨や霜の当たらない場所に置く
- 水やりは徐々に減らし耐寒性を上げていく
- 室内に移す際は急にライトに当てないで慣らしてから当てる
- 病気や害虫は暖かいと動きが活発になるので事前に消毒・殺虫をする
になります。