本記事ではアメリカのLEDメーカーから出ている「MARS HYDRO TS-1000」をご紹介します。
先日マーズハイドロ社から使用レビューをして欲しいと直々に声をかけていただき、TS-1000という植物育成LEDライトをご提供いただきました。
正直ぼくはマーズハイドロを知りませんでしたが、調べたところ海外では有名なメーカーでその商品が大人気という情報を見つけました。
届いたばかりでまだ使用できていませんが、せっかくなので皆さまにもこのTS-1000がどんなライトなのかご紹介したいと思います。
この記事は動画でもご紹介しています。
Contents
MARS HYDRO TSシリーズとは
マーズハイドロはアメリカに本社を置くLEDメーカーであり、10年以上この業界をリードする存在です。
いくつかラインナップがありますが、その中で定番商品、かつ米国アマゾンでベストセラーなのがTSシリーズになります。
実際米国アマゾンのTS1000の評価を見てみましたが、良いレビューが多く、5ポイント中4.7とかなりの高評価でした。
TSシリーズの中にはこの1000の他に、スペックとサイズが異なる600、2000、3000があり、いずれも人気商品となっていました。
画像引用:MARS HYDRO
ユーザーも個人園芸家からプロの農園家、また本格的な商業施設までと幅広く、その実績と実力は間違いなさそうです。
TS-1000について
ではここからはTS1000にフォーカスしてお話ししていきます。
- 外観と機能
- スペック
に分けてお話ししていきます。
TS1000の外観と機能について
ではまずは外観と機能についてです。
デザインは名前の通りぱっと見は宇宙空間で使われるような機材を思わせるデザインです。
サイズは横36cm×33.7cm×高さ3.5cmで重さは1.8kgあり、結構重いです。
作りは、電源や調光ツマミ、連結プラグなどのシステム部分とリフレクター部分、そして342個のLEDからなっています。
壁がけでも使えるようですが、基本的には付属のロープを使って吊り下げて使うのが普通だと思います。
機能としては、調光のツマミがついてるので、簡単に明るさの調整が可能です。
また、本格的に植物を栽培する方に向けて最大15台までライトを接続することができます。
また、本格的なLEDの場合放熱をするためにファンが搭載されていて、ノイズが煩いということがありますが、このTSシリーズは最新のファンレス設計になっており、ノイズを気にせず無音で使うことができます。
TS1000のスペックについて
続いてスペックを見ていきましょう。
まずは分かる範囲でスペックをまとめてみましたので、こちらの表をご覧ください。

この中でぼくがいつも見ているのが色温度とPPFD、そして寿命ですのでそれぞれ解説していきたいと思います。
また照度の記載が見当たらなかったので、実際に計測して見ました。
それぞれご説明していきます。
色温度
色温度は3500K程度なのでかなり低いと思います。
実際に照射してみましたので、人気のアマテラスやツクヨミと比べて見ましょう。
同じ暖色系のツクヨミと比べてもかなり夕焼けのようなオレンジがかった色になっています。
好みにもなると思いますが、本格的なLEDの場合紫がかった怪しい色を発光することが多いので、自然光に近い良い色だと思います。
PPFDについて
続いてPPFDです。
PPFD(光量子束密度)とは、可視光スペクトルにおいて、 1秒あたり1平方メートルの対象範囲に注ぐ光子の数を示す値のことです。 簡単に言えば、植物が感じる明るさのことで、 光合成を考えるときに使う光の単位になります。
本格LEDというだけあってかなり数値が高いです。
土俵が違うので比較するものではないとは思いますが、再度アマテラスやツクヨミと比べてみました。
照射距離40cmの場合
- TS-1000:841μmol/m2・s
- AMATERAS:406μmol m-2 s-1
- TSUKUYOMI:507μmol m-2 s-1
断トツで1番高いです。
ただ、HASU38 spec9(1,224μmol m-2 s-1)などより高い数値が出るライトもありますが、このTS-1000が凄いのは広範囲に高い数値を保ったまま光を届けられることだと思います。
90cm×90cmの範囲で高さ30cmと40cm、46cmでPPFD値を検証したものがあったので、ご覧ください。
画像引用:MARS HYDRO
かなり広範囲に光を届けられることが分かると思います。
うまく置き場所を考えれば、栽培段階に分けて置くことや、また植物の種類に分けて配置することが出来ると思います。
例えばPPFD500以上が必要な多肉植物を中心に置いて、そこまで光を必要としない観葉植物(10以上500程度)を離して置くなど、そんな使い方も出来るのではないかと思います。
また波長も植物の生長に必要な青と赤の波長がしっかりと出ています。
画像引用:MARS HYDRO
これ一台あれば植物の室内栽培も容易に出来そうです。
寿命
寿命はかなり長く、50,000〜100,000時間あるので、1日12時間の使用でも4年から8年は持つ計算なので問題ないかなと思います。
価格は販売店によって異なりますが、最安値のAmazonで2万円程度なので価格面から見ても妥当な使用年数だと思います。
照度
最後に照度を測ってみました。
結果は以下通りです。
- 高さ30cm:45,400lx
- 高さ40cm:38,000lx
- 高さ30cm(端):42,900lx
- 高さ40cm(端):30,100lx
高さは一般的な40cmに設置して、中心、30センチ、60センチ、90センチの距離で計測してみました。
ちなみにアマテラス・ツクヨミの照度は、共に高さ40cmの直下で、 アマテラスで18,000lx程度、ツクヨミで21,000lx程度ですので、かなりの明るさです。
照度=植物の生長に必要な明るさではありませんが、一つの参考になると嬉しいです。
まとめ
最近はおしゃれなLEDが多く出ているので、インテリアの一部として植物育成LEDライトを楽しんでいる方も多いと思います。
そういったライトの代わりなるかと言われると疑問ですが、本格的に植物栽培を楽しみたいという方には間違いない商品だと思います。
国内代理店もいくつかあるようなので、気になる方は保証も受けられる代理店を通して購入されることをおすすめします。
ぼく自身も今後このライトを使って植物の生長を見ていこうと思いますので、またテスト結果は動画でご紹介できればと思います。