本記事ではアガベを増やす方法として最も簡単な「株分け」の方法をご紹介します。
基本的に植え替えのタイミングで株分けも行ってしまうのが1番楽なので、今の時期(4月)にはぴったりの作業です。
作業自体もとても簡単ですので、お持ちの株の中で子株が出てきて分けてみたいなあなんて方の参考になると嬉しいです。
この記事の内容は動画でもご紹介しています。
アガベの株分けについて
ではまず株分けがどういったものなのか簡単にご説明します。
今回は上の写真の王妃雷神白中斑を使ってやっていきます。
アガベは生長するなかでこの子株という自分の分身を出します。
この子株はカキ仔なんて呼ばれ方もしています。
分身と言っているのは、基本的に子株は親株と同じ性質(DNA)を持っているからです。
ちなみに種から育てた株(実生)との違いはそこにあります。
実生がそれぞれが独立した個体なのに対し、子株は親株と同じ性質を持っています。
例えば今回株分けをしようと思っているこちらの王妃雷神ですが、葉の真ん中に中斑という白い斑が入っています。
この中斑を持つ子はやはり中斑を持ちます。
※必ず全く同じになるとは限りません。
そのため気に入った個体から子株が出てきた場合はとてもラッキーです。
育てるのに時間はかかるものの、同じ株をもう一つゲットできたようなものです。
そのため、子株が出てきたら積極的に株分けをすることをおすすめします。
いつ頃が適期&いつ外していいの?
作業の適期としてはやはり植え替えのタイミングに合わせるのが良いので、春の3月〜梅雨前、また秋の9月、10月頃が適しています。
そこまで心配する必要はありませんが、秋は徐々に寒くなり株分け後生長が鈍くなる可能性があるので、個人的にはだんだん暖かくなりアガベの生育も活発になる春が1番おすすめです。
子株を外すタイミングですが、これは人によりという感じもしますが、ぼくはある程度大きくなり、複数枚葉が展開するまで待ちます。
とても小さい状態で外してしまうとうまく育たない場合があるので、子株がある程度生長するまで待った方が無難です。
株自体がある程度生長していた方が株分け後根付きやすく、管理も楽です。
用意するもの&作業手順
続いて用意するものと手順についてお話しします。
用意するもの
- 親株と子株分の新しい鉢
サイズはお好みですが、基本的には大きする株よりも一回り大きい鉢くらいが無難
またぼくはすぐに植え替えてしまいまずが、子株に根がついていない場合は水耕栽培で発根管理しても良いので、根の状態をみてからでもOKです。
- 植え替え用の土
子株を切り取るためのハサミかナイフ
作業手順
作業手順をざっとご説明します。
- 鉢から株を抜く
- 痛んだ根と葉の整理
- 子株を取る
- 子株の葉の整理
- それぞれ植え付ける
の5ステップです。
では実際にやっていきましょう。
実際にやってみる
では株分けをしてみます。
基本的には植え替え作業と同じ手順です。
まずは鉢から株を抜き取り、しっかりと土を落とします。
土を落としたら痛んだ根や下葉は取り除きます。
大株の場合で葉が取れにくい場合は一度縦にハサミを入れてそれぞれ左右に振ると簡単に外せます。
根と葉の整理が終わったら子株を外していきます。
子株をつまんで振ってみて取れるようであればそのまま外してしまって問題ありません。
しっかりとくっついている場合は、ナイフやハサミを使って接合部分に切れ目を入れます。
この際他の部分を傷つけないようにすることと、切り口から殺菌が入ってしまう場合があるので使う刃物はしっかりと消毒しておくことが大事です。
切れ目を入れたら切れ目に沿って裂けば子株を外せます。
外した子株も状態をみて傷んだ葉などあればこのタイミングで外してしまいます。
これで植え替え前の作業は完了です。
続いて植え替えに移りますが、しっかり根がついている親株はそのまま植えてしまって問題ありません。
子株に根がついていない場合は水耕栽培で一旦根を出してから植えても良いですし、そのまま植えてしまっても問題ありません。
株に傷をつけた場合は風通しの良い日陰で2,3日乾かしてからが良いですが、今回は水やりを控えることにしてこのまま植えてしまいます。
これで株分け完了です。
まとめ
今回はアガベの株分けの方法をご紹介しました。
実際にやってみればとても簡単な作業ですので、ご自身でもぜひチャレンジしてみてください。