この記事では、赤玉土の微塵を取り除く必要性について解説しています。
なお、この記事の内容は動画でも解説しています。
結論|赤玉土の微塵は取り除くべき
早速結論から言いますが、赤玉土の微塵は取り除くべきです。
なぜかというと、簡単にいえば水の流れが悪くなるからです。
詳しく説明すると、園芸の基本用土として使われる赤玉土(鹿沼土も同じく)は単粒構造と団粒構造の2種類に分けられます。
この違いは単純で、
- 単粒構造:1mm以下の小さな粒
- 団粒構造:単粒構造の土が固まってある程度大きくなったもの
単粒構造の土壌は1つ1つの粒がとても小さいので土同士の隙間が少なく、通気性と排水性が悪くなります。
一方団粒構造の土は隙間が大きいので通気性も良く、排水性も高くまた保水性も確保できます。
どちらが植物栽培に適しているかと聞かれたら後者というのは明白で、これが微塵を取り除く主な理由です。
余談ですが、団粒構造の土もいずれは劣化し崩れ、単粒構造に変化していきます。
そのため定期的な植え替えが必要なのと、赤玉土は特に崩れやすいので硬質タイプを使う方が良いと言われるわけです。
この理由から、面倒かもしれませんが微塵は取り除いた方が良いというのが結論になります。
実験|微塵の有無で水の流れはどうなるか
実際に微塵の有無で水の流れが変わるかどうかを試してみたいと思います。
やることは単純で、ふるいにかけて微塵を取り除いた土とそのままの土を容器に入れて水を流しどのように流れていくのかを見ます。
赤玉土、鹿沼土など単一で使用することはそうないと思うので、多肉植物の栽培によく使われる用土の赤玉土・鹿沼土・軽石などを混ぜた用土とそれにあえて微塵を入れたものとでも試してみたいと思います。
容器はいずれも同じものを使用し、概ね同じ箇所に穴を開けています。
なお、実験の様子は動画で紹介していますので参考にしてください。
実験結果
動画を見ていただくと分かりますが、微塵ありの方が断然流れが悪かったです。
微塵が溜まっている箇所で水が止まってしまい、そこから先に流れていかない感じです。
また底穴が小さいということも原因だと思いますが、穴に詰まって流れていかないということも見受けられました。
そこで穴を増やしてみると、多少流れはよくなったものの、すぐにまた詰まり流れは止まってしまいました。
このことから、最初から鉢穴が大きいものを使用すれば最初は流れていくと思いますが、使っていくうちに粒が崩れ微塵が固まってしまう可能性も高そうです。
これでは根腐れの原因になりますし、通気性はあったもんじゃないですね。
まとめ
今回は、赤玉土の微塵を取り除くべき理由について、実験と合わせて解説しました。
個人的には微塵取りも「良い土を作りたいなあ…」なんて考えながらやっていると結構楽しい時間なので、面倒と思わず楽しみながらやっていただけると嬉しいです。
では今回はこれで以上になります。