多肉植物

Trichodiadema bulbosum (トリコディアデマ・ブルボスム/姫紅小松)の特徴・育て方

今回は天然の盆栽と呼ばれる、Trichodiadema bulbosum (トリコディアデマ・ブルボスム)の特徴や育て方をご紹介します。

トリコディアデマ・ブルボスムは独特なフォルムと盆栽のような見た目が人気のコーデックスです。

比較的安価で手に入る上に、丈夫で育てやすくコーデックス初心者の方でも簡単に育てられるおすすめの植物です。

今日はそんなトリコディアデマ・ブルボスムの魅力や特徴、育て方をご紹介します。

トリコディアデマ・ブルボスムの特徴

科名ハマミズナ科
属名トリコディアデマ属
原産地南アフリカ南部(東ケープ州/ポートエリザベス一帯)
栽培難易度容易〜普通
生長速度遅い
生長期冬型

まずはトリコディアデマ・ブルボスムの基本データをご紹介します。

トリコディアデマ・ブルボスムはリトープスやコノフィツムと同じハマミズナ科でメセンの仲間になります。

Lithops(リトープス)
Conophytum(コノフィツム)

 

小型のコーデックスで、生長しても30センチ程度にまでしか生長しません。

葉は多肉質で小さな葉を多く付け、葉の先端に白い棘がつくのが特徴です。

開花期にはメセンの仲間らしい鮮やかなバイオレットカラーの花を咲かせます。

ブルボスムの花

 

種小名のブルボスム(bulbsum)はbulbの球根からきており、和名では「姫紅小松」という盆栽テイストな可愛い名前がつけられています。

※ラテン語で球根状のという意味があるらしい。

実際その盆栽風の見た目から英名では「African Bonsai」と呼ばれています。

トリコディアデマの仲間は50種ほどあると言われ、南アフリカの広い地域に分布しています。

その中でブルボスムは東ケープ州、ポートエリザベスの砂礫や灌木の一帯に生息しているようです。

トリコディアデマ・ブルボスムの魅力

トリコディアデマ・ブルボスムは生長するにつれて塊茎が肥大する人気のコーデックスの仲間です。

生長すると、幹や枝、根が太くなり味わいのある形へと生長していきます。

個体ごとに異なった樹形をしているので自分好みの形を探すのも面白いと思います。

個人的にはこのユニークな株姿が人気の観葉植物ガジュマルに似ているなあと思っています。

ガジュマルもそうですが、サイズが小さくてもその見た目から存在感があり見ていて飽きませんし、ひとつ置くだけでインパクトのある植物だと思います。

また「天然の盆栽」と呼ばれるほど、盆栽のような見た目に人気があります。

ただ盆栽のように手入れをしなくても勝手に盆栽風の形になっていくので、和テイストの植物をお探しの方にもオススメです。

盆栽鉢や陶器鉢などと合わせれば、よりブルボスムの魅力が引き立つかなと思います。

栽培も容易で比較的耐陰性もあり暑さ、寒さにも強い丈夫な植物なのでコーデックス初心者の方にもおすすめです。

トリコディアデマ・ブルボスムの育て方

コーデックスの仲間でも寒さに強く、置き場所にもさほど困らない丈夫で育てやすい植物です。

そのため、コーデックスは初めて…という方でも安心して育てられると思います。

では簡単に育て方のポイントをお伝えします。

置き場所

基本的には明るい場所を好みますが屋外では半日陰の場所が適しています。

自生地では塊根部分は埋まっているので、あまり強い日差しを当てると調子を崩します。

屋内では明るい窓辺が適しています。

比較的耐陰性もありますが、あまり暗い場所で管理しているのと間延びして格好の悪い株になってしまいます。

また、風通しも大事なので室内で育てる場合はサーキュレーターなどの風が当たるように調整します。

寒さには強いので、氷点下にならず霜や雪などに当てなければ屋外での管理も可能です。

水やり

トリコディアデマは冬型の植物で秋から春にかけて生長します。

秋から春にかけては鉢土が乾いてからたっぷりと与え、休眠期の夏は月に数回土を軽く湿らす程度にして断水気味に管理します。

自生地では砂礫や灌木地帯で生育しているので、常にジメジメと湿ったような状態を嫌うので土は乾燥しやすい多肉植物用の土がオススメです。

用土

前述したように乾きやすい土がおすすめですので、市販の多肉植物用かサボテンの用の土を使用します。

ELBAZ FARMでは、

  • 硬質赤玉土
  • 硬質鹿沼土
  • ゴールデン培養土(ペレットのみ)
  • くん炭
  • ゼオライト

に加えて、

  • マグァンプK(肥料)
  • オルトラン(防虫剤)

を植え込みの際に適量混ぜています。

配合比率としては、

  • 赤玉土:1
  • 鹿沼土:1

をベースにゴールデン培養土のペレットとくん炭を少量混ぜています。

ご自身でブレンドされる方は参考にしていただけると幸いです。

肥料

追肥などは必要ありませんが、植え込みの際に緩効性肥料のマグァンプKを混ぜ込むと良いと思います。

まとめ

今回は天然の盆栽で親しまれている、トリコディアデマ・ブルボスムをご紹介しました。

独特なフォルムと鮮やかな花も楽しめ、また栽培も容易なので、これからコーデックスにもチャレンジしてみたいと思う方におすすめです。

多肉植物の専門店やネットで見つかりますので、気になる方はぜひチェックして見てください。

トリコディアデマ・ブルボスム
  • 天然の盆栽と呼ばれ、独特なフォルムと見た目が人気のコーデックス
  • リトープスやコノフィツムと同じハマミズナ科でメセンの仲間
  • 小型のコーデックスで、生長しても30センチ程度にまでしか生長しない
  • 葉は多肉質な小さな葉を多く付け、葉の先端に白い棘がつくのが特徴
  • 開花期にはメセンの仲間らしい鮮やかなバイオレットカラーの花が咲く
  • 種小名のブルボスム(bulbsum)はラテン語で球根状のという意味があるらしい。
  • 盆栽風の見た目から英名では「African Bonsai」と呼ばれている
  • トリコディアデマは冬型の植物で秋から春にかけて生長
  • コーデックスの中でも寒さに強く、置き場所にもさほど困らない丈夫で育てやすい植物
  • 明るい場所を好む
  • 風通しも大事なので室内で育てる場合はサーキュレーターなどの風が当たるように調整
  • 秋から春にかけては鉢土が乾いてからたっぷりと与え、休眠期の夏は月に数回土を軽く湿らす程度にして断水気味に
  • 自生地では砂礫や灌木地帯で生育しているので、常にジメジメと湿った状態を嫌う