本記事では寒くなってからよくご質問をいただく、冬場の発根管理について解説いたします。
また冬の発根管理であると便利なものもあわせてご紹介いたします。
この記事の内容はYouTubeでもご紹介しています。
冬にアガベのベアルートを購入した場合
冬場にベアルートを買ってしまった場合の管理としては2通りの考えがあると思います。
ひとつは暖かくなるまでベアルートのまま保管しておいて、暖かくなってから発根管理をする方法です。
アガベはとても丈夫ですので適切な環境で保管していれば数ヶ月はベアルートのままでも持ちます。
もう一つはアガベが発根する環境を整えて冬場でも発根管理をしてしまう方法です。
こちらは発根に適した環境を整える必要がありますが、冬場でも早く根を出して育成ライトなどを使って成長させたいならばやってしまっても問題ありません。
ようは冬だろうがなんだろうが発根する温度があれば根は出ます。
冬場にアガベを発根させる方法
冬場に発根させる方法といってもやることは冬でもいつでも同じです。
違うのは先ほどもお伝えしたように温度対策が必要になることくらいです。
暖房器具を使って25℃前後をキープしてあげれば根は出ます。
ただ(冬場)水耕だと何かあった時に急激に水温が変化しやすいので個人的には冬場は特に土耕栽培がおすすめです。
土に植えて鉢内を温めて発根するまでじっくりと待った方が株に負担も少なく安心です。
温度を調整してしまえばあとはいつも通りで、古い根を処理して、土に植え、用土が湿った状態を維持するだけです。
詳しい発根管理の方法は動画でご紹介しておりますので、そちらをご覧頂ければ幸いです。
鉢の温め方としては後ほどあると便利なものでご紹介しますが、1番手軽なのは黒いプラ鉢に植え、日中日当たりの良い窓辺に置き、太陽光を当てて鉢内温度を上げる方法です。
夜間帯窓辺付近は気温が下がるので離してあげてください。
こうして温度と湿度を整えてあげれば冬場でも発根管理は可能です。
冬の発根管理であると便利なもの
ここからお話しするものは特になくても良いのですが、持っているとより安心して発根管理が出来るようになるかなと思います。
それは
- グロウテント
- ヒーターマット
- 地温計
の3点になります。
それぞれご紹介します。
グロウテント
グロウテントは室温を冬場でも一定にキープできるという場合は必要ありませんが、エアコンをずっと付けていられない、スポットで温めたいなどの場合にあると便利です。
中に小型のヒーターを入れると冬場でも暖かい環境を整えることができます。
グロウテントを使う注意点としては、閉め切って使うと空気の流れが悪くなるので換気システムを入れるか、サーキュレーターで空気を回して上げることが必要になります。
またグロウテントは発根管理や播種用としてだけでなく、通常管理用としても使えますのでひとつあると何かと便利かと思います。
ヒーターマット
ヒーターマットは1番手軽で使いやすい園芸用暖房だと思います。
いろいろなメーカーから出ているので一概には言えませんが、基本的な効果としては表面温度を気温の+10℃程度上げることができます。
使い方はとても簡単で、コンセントに差してあとはマットの上に鉢を置くだけです。
それだけで鉢内の温度を上げることができます。
ヒーターマットはすでに使っている方も多いかと思いますが、保温効果を期待できる先ほどのグロウテントや温室とセットで使えばより発根に適した環境を整えられるかなと思います。
またヒーターマット単体だと一定の温度にしか上がりませんが、サーモスタットを使えばより温度管理ができるようになるので便利です。
一点注意点として下に何も敷かないで使うと熱が裏面から逃げてしまうので、発泡スチロールなどを下に敷くと熱が逃げずより効果を期待できるのでおすすめです。
地温計
最後にご紹介するのは地温計です。
せっかく設備を整えても数値として根が発根する温度を確認しておかないと、いつまで経ってもあいまいな栽培になってしまいます。
そのためしっかりと鉢を温められているか地温計を使って確認することをおすすめします。
地温を確認するとより適切な環境を整えられるようになります。
ネットで買えますので、冬場も発根管理をしようと思っている方はぜひ一つ手元に置いておくと便利かと思います。
まとめ
今回は冬場でも失敗なくアガベを発根させる方法とあると便利なものをご紹介しました。
冒頭でもお伝えしましたが、冬場でも温度さえ管理できれば問題なく発根管理はできますので、ぜひチャレンジしてみてください。