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モナデニウムの特徴・育て方

ユーフォルビアの近縁種であるモナデニウムは、アフリカ東部から南部にかけて自生している植物です。

一般的にはあまり知られていないマイナーな植物ですが、塊根状のコーデックスタイプのものから多肉植物のような見た目をした柱状のものまで様々な形態を楽しめる魅力ある植物です。

また、最近はビザールプランツ(風変わりな植物・珍奇植物)の仲間として取り上げられることも多く、密かに人気が出てきています。

今回は、そんなモナデニウムの特徴や育て方を解説します。

モナデニウムの特徴

科名トウダイグサ科
属名モナデニウム属
原産地アフリカ南部・東部
置き場所明るい日陰
冬越し温度10度以上

トウダイグサ科モナデニウム属に分類され、アフリカ東部から南部にかけておよそ80種ほど自生しています。

属名のモナデニウム(Monadenium)はラテン語の”mono”「一つの」と”aden”「腺」の合成語で、苞葉の中のコの字型をした蜜腺から名付けられたと言われています。

モナデニウムの品種

前述の通り、モナデニウムには80種ほどあると言われていますが、ここでは一般的に出回っている2種をご紹介します。

モナデニウム・リチェイ

【リチェイ錦】写真は接ぎ木したもの

ケニア原産のモナデニウムです。

モナデニウムと言えば多くの方がこの品種を思い浮かべる代表種です。

コブがいくつも重なったパイナップルのような独特なフォルムが人気の品種です。

開花期には小さく美しいピンクの花を多く咲かせます。

黄斑の入るリチェイ錦が特に人気です。

モナデニウム ルベルム

ルベルムはモンタナムと呼ばれる個体の変種です。

本家のモンタナムが球状の丸っとした塊根と緑の葉を付けるのに対し、ルベルムは塊根部分が複数に分かれた複雑な樹形になります。

また葉の色もルベルム(ラテン語でやや赤いを意味する)と呼ばれるように赤みがかった葉や茎の色が特徴です。

モンタナムは種からではないと栽培できず流通量が非常に少ないですが、本種は塊根を分けて増やすことが可能なことから市場に多く出回っています。

モナデニウムの育て方

陽当たりと風通しに気をつければ比較的丈夫な植物です。

そのためビギナーの方でも大きく生長させたり増やしたりと楽しめる植物でもあります。

では基本的なモナデニウムの育て方のポイントをご説明します。

※品種によって栽培方法は異なりますので、あくまで基本的な育て方になります。

置き場所

日光を好みますが、基本的には明るい日陰が適しています。

それは夏の直射日光など強い陽射しを浴びると葉焼けを起こす原因になるためです。

またルベルムなどのコーデックスタイプの種の塊茎に強い光線を当てると弱る場合があります。

遮光して柔らかな陽を当てた方が無難です。

室内ではガラス越しの陽が当たる場所、屋外では明るい日陰が適しているでしょう。

陽当たり環境も大事ですが、風通しもモナデニウムには重要な役割があります。

室内でも屋外でも風通しを良い場所で管理することでモナデニウムの生長を促し、また病害虫の予防にも繋がります。

栽培温度に関しては、適温が25度〜30度程度となっており、寒さには弱いので秋口からは室内で管理しましょう。

水やり

年間を通して水やりは控え目にして管理します。

目安としては、生長期である春から秋は鉢土が乾いてから与え、晩秋から翌春までは断水気味に管理します。

ただ、根張りが弱い植物なので全く与えない状況が続くと弱る可能性があります。

そのため冬場でも月に1回〜2回程度はごく少量湿らす程度与えると良いと思います。

水を与えた日は必ず通気性を良くして、夜には乾いているようにしましょう。

肥料

多くの肥料は必要ありません。

生育期に2ヶ月に1度のペースで薄めた液肥を与えます。

冬場に肥料は必要ありません。

用土

過湿状態は苦手なので、水はけの良い土を使用します。

一般的なサボテン用か多肉植物用の土を使えば問題ないでしょう。

あまりに水はけが良すぎるという場合は、赤玉土を少量(1割〜2割程度)混ぜ込みます。

植え替え

生長は緩やかなので、2年〜3年程度のペースで問題ありません。

※生育環境、また品種によって生長スピードは変わりますので適宜行ってください。

植え替えの適期は5月〜8月頃です。

冬越し温度

寒さにはとても弱く、最低でも10度はキープします。

屋外で育てている場合は、晩秋からは室内の暖かい部屋に取り込みましょう。

病害虫

モナデニウム ルベルムなどは風通しが悪いととカイガラムシが付く場合があります。

風通しを良くし、予防しましょう。

日常管理

日光と共に風通しが大事なので、室内で育てている場合はサーキュレーターなどで風を循環させることが大事です。

またリチェイなどの柱状のものはどんどんと上に向かって伸びてくるので、倒れやすくなります。

その場合は、支柱を立てるか胴切りをして仕立て直します。

増やし方

ルベルムなどは、茎を切って挿しておくと発根します。

リチェイなどは、胴切りして挿しておくと増やすことができます。

まとめ

モナデニウムの特徴・育て方まとめ
  • アフリカ南部・東部が原産の植物
  • ユーフォルビアが近縁種
  • 多肉質なものからコーデックスタイプまで様々な品種がある
  • 適度な陽当たりと風通しだ大事
  • 適温は25度〜30度程度
  • 水やりは年間を通して控え目に
  • 生長は緩やかなので、植え替えは適宜行う
  • 冬越し温度は10度以上
  • カイガラムシが付きやすい
  • 挿し木で増やすことができる

ビザールプランツとして、これからより人気が出てきそうなモナデニウム。

ぜひチャレンジしてみてください。