観葉植物

観葉植物の冬越し|冬でも生き生きとした状態で管理するコツ

本記事は観葉植物を冬でも生き生きとした状態で管理するコツについてお話しします。

今回のポイントは単に冬を乗り切る!というものではなく、元気な状態で冬を乗り切るということにフォーカスしていきたいと思います。

もちろん細かく言えば各ご家庭の環境や植物ごとの性質ごとに管理の方法は異なってきますが、とりあえず一般的な観葉植物であれば今回お話しする内容を実践していただければ、ダメにしてしまうことはないかと思います。

この記事の内容は動画でもご紹介しています。

観葉植物の冬越し対策

観葉植物を冬でも元気な状態で管理するために大事なことは以下の3つだと考えています。

  • 温度管理
  • 湿度管理
  • 日当たり管理

です。

基本的に冬に観葉植物が弱る多くの原因が、

  • 低気温
  • 低湿度
  • 日照不足

によるものだと思います。

その理由について深掘りしてみていきたいと思います。

自生地を考えてみる

まずなぜ低気温と低湿度が観葉植物にとって良くないのかを見ていきたいと思います。

一口に観葉植物といっても、自生している環境によって好む環境も異なります。

そのためまずはどんな場所で生育している植物なのかを調べてみることが大事です。

気候区分で分けると植物の代表的な原生地は5つあります。

  1. 年中暑くてジメジメしている熱帯雨林気候
  2. 雨季と乾季が分かれている熱帯サバナ気候
  3. 乾燥地帯が続く、砂漠・ステップ気候
  4. 熱帯に近い温帯の温暖冬季少雨気候
  5. 一年中安定した温帯気候の地中海性気候

になります。

熱帯雨林気候
熱帯サバナ気候
砂漠・ステップ気候
温暖冬季少雨気候
地中海性気候

基本的には植物は購入する場合はこの区分の中でどこで生育しているのかを調べ、そこに合わせた環境を整えてあげることがベストです。

いわゆる観葉植物として出回る植物は、この区分の中では熱帯雨林地域に自生している種が多いです。

例えば、アルテシマやウンベラータなどのクワ科の植物、エバーフレッシュなどのマメ科の植物、ポトスやモンステラなどのサトイモ科の植物、またランやシダ系も自生しています。

熱帯雨林気候の特徴としては年平均の気温が20度を超え、1年を通して雨が多く、ジメジメとした環境です。

そんな環境で自生している植物なので、日本の寒く乾燥した冬が苦手なのは容易に想像できると思います。

そのためまずは、観葉植物を生き生き育てるために大事なのが、「温度」と「湿度」の管理になってきます。

温度について

寒さへの耐性は植物ごとに異なるので、何℃が良いとは言えませんが、先ほどもお伝えしたように熱帯雨林気候の温度は年平均でも20℃を超えるような地域です。

そのため植物を元気な状態で管理したいならばある程度温度はキープしたほうが良いと思います。

もちろん単に冬を乗り切るだけであれば5度、寒さに弱いものでも10度程度まで耐える植物がほとんどなのでそこまで温度を上げる必要はありません。

ただ植物を冬でも元気に!と考えるならば冬でも昼で20度程度、夜間帯でも15度を下回らないように管理すると良いと思います。

これはELBAZ FARMで管理している植物、環境下の話なので絶対この温度が良いというわけではありませんが、この温度管理で冬に植物が調子を崩したということはほとんどありません。

そんなに暖房を常にキープできないよ…という場合は厚手のカーテンにする、夜間帯はビニールや発泡スチロール、新聞紙で覆うような寒さへの対策をするといいかと思います。

湿度について

熱帯雨林気候では毎日のようにスコールが降ると言われています。

そのため、湿度もかなり高いようです。

場所によっては70〜80%程度常にあるようなところもあるようです。

日本の冬はご存知の通りかなり乾燥するので、熱帯植物にとっては過酷な環境です。

そのため加湿器などを設置して湿度を高く保つことも大事になってきます。

ただ、熱帯地方に合わせて湿度を上げると今度は人間が過ごしにくくなるので個人的には60%程度を保つようにするのが植物と人間が過ごしやすい環境かなと思っています。

より高い湿度を好む植物にはグロウテントやケース内で栽培するなど工夫をすると良いと思います。

またもちろん日々の霧吹きなども大事になってきます。

日当たり

温度と湿度で室内環境を整えたら今度は植物ごとに置き場所を考えていきます。

理由は、同じ熱帯植物でもさらに生息している環境が違うからです。

簡単に分けると、

  • 大木の下で木漏れ日を浴びている植物
  • 大木に張り付いて自生しているようなつる性の植物
  • 光を好み高木に育つ植物

の3つかなと思います。

それぞれどんな植物がいてどんな環境を好むのかお話しします。

大木の下で木漏れ日を浴びている植物

まずは大木の下で木漏れ日を浴びている植物です。

この環境に生息している植物は弱光と高い湿度を好みます。

そのため、レース越しの光線を当てるなどあまり強い光が当たらないような場所に置き、加湿器の近くなどに置いておくと元気に育ちます。

ELBAZ FARMでは自生地に倣って、大きな植物の下において光を遮るように管理しています。

この環境に生息する植物を挙げると、

  • カラジウム
  • プテリス
  • アジアンタム
  • アスプレニウム

などがそうです。

シダ系と覚えておくと良いかなと思います。

大木に張り付いて自生しているようなつる性の植物

続いて、大木に張り付いて自生しているようなつる性の植物です。

この環境に生息する植物は他の樹木に絡みついて光を求めて伸びていきます。

そのためある程度光を好みます。

湿度は先ほどのご紹介した多湿を好む植物のようにわざわざ加湿器の近くに置くということはする必要はないと思います。

ぼくは加湿器を中心にして内側から二列目に置くようにしています。

ちなみにここに生息する植物は、

  • シンゴニウム
  • ポトス
  • アンスリウム
  • モンステラ
  • フィロデンドロン
  • アイビー

などがあります。

光を好み高木に育つ植物です。

ここに生息する植物は日光を好み、水をよく吸ってグングンと大きくなる植物です。

そのため1番光がよく当たる場所に置いてあげると元気に育ちます。

1番窓よりに場所に置くと良いかなと思います。

もし光があまり当たらないという場合はこのように植物用のLEDライトでも良いので光を当てて挙げると尚良いと思います。

ライトを購入する場合はハイスペックなものは必要ありません。

しっかりと青と赤の波長が出ており、観葉植物にはPPFDで10以上500程度が必要と言われていますのでその程度出ているライトかどうか確認すると良いと思います。

ここの生息している植物を挙げると、

  • ドラセナ
  • ゴムの木
  • ベンジャミン
  • ヤシ

などがあります。

このような感じでジャングルの中でもどこに生息している植物なのかを調べて見て、置き場所を決めるとさらに元気に育てることができるかなと思います。

まとめ

今回は観葉植物が冬を乗り切るだけでなく、生き生きと過ごすためのアイデアを共有させていただきました。

植物とうまく付き合うコツは、自生地ではどんな場所で生育しているのかをまず調べそれに寄せてあげることが大事だと思っています。